第140回 シリーズ定点撮影 その5 「黒川駅のいまむかし」

第140回の記事は下一桁”0”の回恒例「シリーズ定点撮影」その5をお送りします。
前回の「新百合ヶ丘」に引き続き小田急多摩線「黒川駅」のいまむかしを見てみます。

比較的近い場所ながら小田急線で訪問する用事も特になく、以前ここで撮影した写真が無ければ再訪問することもなかったであろう駅ですが、せっかくなので今回は撮影も兼ねて駅周辺の様子も見てみることにします。
まずは33年前に撮影した写真と同じ場所を現在の様子と比較してみましょう。


小田急多摩線 黒川駅1番ホームの駅名板
201806_黒川駅1番ホーム
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3 EZ ED

という訳でやってきました小田急多摩線「黒川駅」です。
黒川駅を訪問するにあたってちょっと調べてみましたが、愛知県にも同名の駅があることを初めて知りました。
ちなみに駅名の「黒川」はこの地の地名から命名されたものですが、その由来は付近を流れる三沢川の源流域を流れる水が透明で底が黒く見えた、というところから来ているそうです。


小田急線 多摩線 黒川駅〜小田急永山駅間 2400形 新百合ケ丘行き
198504黒川_2400形_01
◆ 撮影日:1985/4 PENTAX MX / SIGMA HIGH-SPEED ZOOM 80-200mm F3.5-4 / Nikon COOLSCAN IV ED

1枚目は33年前に撮影したこの写真。
小田急永山駅から黒川駅へやってきた2400形各駅停車です。
山を貫いたトンネルの先には一直線に伸びる複線の線路がみえます。
現在の様子はどうでしょうか。


小田急多摩線 黒川駅 唐木田行き3000形各駅停車
(画像の上にカーソルを置くと画像が切り替わります)
201806_黒川駅今昔比較01
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

列車を降りてまずは唐木田側のトンネルの様子を見るため1番ホームの先端へ行ってみますが、なにか違和感が・・・。
以前あったであろうホーム先端からはるひ野駅方面に伸びる上屋付きの狭いホーム。
「各駅停車」の10両編成対応のため2013年に延長工事が完成したそうですが、「黄色い線の内側」は人一人が立てるほどの幅しかなくとても狭い印象。

33年前と同じように撮影してみましたがどうでしょう。
左手前に見える架線柱の表記が同じ「六」なのでほぼこの場所で間違いないでしょう。
現在山の上は住宅地、その下はお寺と墓地が広がりやはりこの30年あまりで大きな変化があったようです。


小田急線 多摩線 黒川駅 2400形 新百合ケ丘行き
198504黒川_2400形_02
◆ 撮影日:1985/4 PENTAX MX / SIGMA HIGH-SPEED ZOOM 80-200mm F3.5-4 / Nikon COOLSCAN IV ED

二枚目はこちら。
二番ホームから発車する新百合ヶ丘行きの2400形。


小田急多摩線 黒川駅 新百合ヶ丘行き行き1000形各駅停車
(画像の上にカーソルを置くと画像が切り替わります)
201806_黒川駅今昔比較02” border=
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

1枚目の写真を撮影した場所から振り返りで新百合ヶ丘行きの1000形。
列車の長さと停車位置が違うため同じ構図で撮れませんでしたが、発車前の車掌さんの位置など同じようなタイミングで撮ってみました。
こちらは見ての通りホームの全域に設置された上屋(屋根)が大きな違いですね。
よく見ると同じ駅の同じ位置であることがわかると思います。


小田急線 多摩線 黒川駅 2400形 小田急多摩センター行き
198504黒川_2400形_03
◆ 撮影日:1985/4 PENTAX MX / SIGMA HIGH-SPEED ZOOM 80-200mm F3.5-4 / Nikon COOLSCAN IV ED

三枚目は二番ホームから撮影した多摩センター行きの2400形が入線してくるシーン。
近代的な設備の割にはひとけが無く閑散としたホームのオープンな様子が印象的です。


小田急多摩線 黒川駅 唐木田行き3000形各駅停車
(画像の上にカーソルを置くと画像が切り替わります)
201806_黒川駅今昔比較03” border=
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

こちらもホーム上屋が設置されたことでより近代化された(って変な表現ですが)感じがします。
かつては小田急線内では珍しい無人駅だった黒川駅も、この近辺にできたマイコンシティーの影響で人の動きも増えたらしく列車が来る時間になると乗降客で賑わう様子が見られました。


小田急線 多摩線 黒川駅 2400形 小田急多摩センター行き
198504黒川_2400形_04
◆ 撮影日:1985/4 PENTAX MX / SIGMA HIGH-SPEED ZOOM 80-200mm F3.5-4 / Nikon COOLSCAN IV ED

最後は到着した多摩センター行き2400形の写真。
このころは2400形4両編成の列車のみが多摩線内を行き来する状態だったので、方向幕も「新百合ヶ丘↔︎多摩センター」のほぼ固定状態な感じでした。


小田急多摩線 黒川駅 唐木田行き3000形各駅停車
(画像の上にカーソルを置くと画像が切り替わります)
201806_黒川駅今昔比較04” border=
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

現在はホームには立派な上屋ができたおかげで背後の小山が見えなくなりました。
ただこうして33年前と比べてみるとあまり変わらない雰囲気のようですね。
とりあえず定点撮影的ネタ撮影はこの辺にしておきましょうか。


小田急多摩線 黒川駅〜はるひ野駅間 新百合ヶ丘行き1000形各駅停車
黒川〜はるひ野間_1000形各駅停車
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

ネタ用画像は撮れたし、せっかくここまで来たのでいわゆる「鉄道写真」的なものも撮ってみました。
今やきれいな編成写真撮れることで有名な場所だそうですが、先に触れたように延長されたホームの幅が狭く二人もいたらいっぱいいっぱいであまり安全な場所とも言い難いので列車二・三本ほど撮影して撤収。

撮影時は気がつきませんでしたが画像を見るとトンネルの向こうにはるひ野駅のホームが見えます。
一つ隣の駅が見えちゃうというのもちょっと珍しい感じですが、黒川駅とはるひ野駅の駅間距離が0.8キロらしくさらに直線だからということなんですね。


小田急多摩線 黒川駅改札口
201806_黒川駅改札
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3 EZ ED

ホーム上での撮影も済ませ、今回初めて黒川駅に下車してみました。
2006年にリニューアル工事が完了して今のような状態になったそうですが、多摩線の中では比較的乗降客の少ない五月台駅と似たような雰囲気で、列車の到着時間以外はあまりひと気のない改札口です。
もちろん朝夕の通勤時間帯は通勤客で賑わうのでしょうが、日中はこのような状況なのでなにか「鶴見線」内の駅の雰囲気にも似たような感覚を覚えます。


小田急多摩線 黒川駅南口
201806_黒川駅南口
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3 EZ ED

南口へ出てみました。
かつては白い壁に駅名が掲げられたシンプルな駅だったと記憶していますが、バリアフリー対応で設置されたガラス張りのエレベーター塔や特徴的な白いドーム状の屋根などが新設され立派な駅に生まれ変わったようですね。
ただ・・・


小田急多摩線 黒川駅南口駅前の様子
201806_黒川駅南口駅前
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm F3.5-6.3 EZ ED

南口は駅前の道をちょっと歩くと以前と変わらない姿が見えました。
この駅前の相変わらずの空き地っぷりは33年前とあまり変わらないようで、「何もない」という雰囲気は健在でした(笑)

ちなみに南口駅前から北口方面へ線路をまたぐ黒川橋へ行くと多摩線の線路を見下ろすことができますが・・・


黒川橋から見える横浜ランドマークタワー
黒川橋から見える横浜ランドマークタワー
◆ 撮影日:2018/6 OLYMPUS PEN E-PL6 M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4-5.6R ED

橋の上から南側を遠望してみると、横浜みなとみらい地区のビル群を見ることができます。
撮影した画像を確認してみると高さ296mの横浜ランドマークタワーや、その隣には253mの横浜メディアタワーの鉄塔など様々なビル群を見ることができました。
なんとなく位置的に見下ろすような感覚のある場所ですが、黒川駅の標高は100m無いくらいだろうし296mのランドマークタワーまでは直線距離で約27kmといったところだと思うので見えるのは当然といえば当然なんですが、不思議な感覚がしますね。

それはそうと、この地域の山林は宅地開発で切り開かれたというここ2、30年の歴史を見てきたため、遠くに見えるランドマークタワーの手前にこれほどの緑が残っていたことにもちょっとした驚きがありました。
方向的には鶴川や三輪の地域か、あるいは寺家町の辺りのような気もしますが定かではありません。


鉄道ネタの定点撮影のみではなかなか気が付かないが、かといってそれほど重要とも思えないちょっとした発見があった小田急多摩線「黒川駅」の訪問でした。


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コメント 2

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風旅記  

こんにちは。
小田急は身近な鉄道でありながら、多摩線にはまだ一度も乗ったことがありません。何かで見たのか、昔のお写真が私の中での多摩線のイメージそのものでした。
2400系は、今こうして見ますと、旧型車とその後の新性能車の過渡期の車両であることがデザインからも伝わってきます。
そして、最近の車両は、時代が変わったと視覚的にすぐに分からせてくれるようです。
駅に求められるものも時代とともに変わってきているのですね。明るく綺麗に、誰にも使いやすく。
多摩ニュータウンの開発の歴史が今も感じられるような、山並みと空き地。
私も訪ねてみたくなりました。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/

2018/07/08 (Sun) 17:16
すんや

すんや  

風旅記さま

コメントありがとうございます。

身近だし比較的あたらしい路線(とは言っても開通以来30年以上経ってますが)の多摩線ですから鉄道趣味的視点から見るとちょっと物足りないものを感じてしまうのが正直なところです。
「ニュータウン」への路線ということで小田急の他の路線と違い観光要素が低いのもその一因と言えそうですね。
たまたま撮影していた30年前の写真が無ければ改めて撮影に出かけることもなかったでしょう。

この30年ほどの時間経過で車両の変化はもちろんですが駅や周辺地域の宅地開発が進んだ街並など、以前訪れていたからこそ見える部分もあって、訪問してみればいろいろ再発見することもあり、ちょっとした散策がてらの訪問も良いものだと感じました。

短距離の高規格路線なのであっという間に完乗していまい物足りなさを感じそうですが、今後の延伸計画もありちょっと注目すべきところもある小田急多摩線ですね。

2018/07/13 (Fri) 21:39

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